7月の九州豪雨で被災した熊本県の特養千寿園は運営主体が事業中止を決めたようです。人命にかかわるような被災は事業継続にとって決定的です。
7月3日から4日にかけての千寿園の対応には間違いがありました。しかし、行政にも間違いがあったようです。間違いはどうやったら防げるのか、そして減らせるのか、それを考えておく必要があります。
千寿園は土砂災害を想定した避難確保計画を作っていました。職員は土砂災害を想定した対応をしています。これは行政の指示(村の地域防災計画)によるものです。それは必要でした。しかし、水害用の計画も必要でした。それが地域防災計画にもれていたようです。
千寿園に関しては、そもそもの問題として、立地があります。水害の危険を熊本県の担当部局は知っていました。しかし、県の別の部局は建築許可申請を認可しています。行政には、いつまでたっても、チグハグなところがあります。だから、間違いを許容するシステムが必要なのです。
「公助」には限界があり、「自助」と「共助」で『自分の命は自分で守る』のが防災の鉄則です。それらを支援する民の柱が必要なのです。
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