熊本県千寿園の豪雨被害を受けて、「避難の実効性を確保する方策」について検討してきた厚労省と国交省が「まとめ」を発表しました。そこには肝心の点が抜けている、と書きました。書かれていることにも疑問符が付きます。

千寿園が防災体制の強化を行わないと判断した理由は、「気象庁の降水量予報では…24時間降水量は多い所で200 mmとされていたことから」、だそうです。この気象情報を誰かが確認したのでしょうか? それを根拠とした判断が、本当にあったのでしょうか?

あったとすれば、その判断が検証されるべきでした。「24時間降水量は多い所で200 mm」という予報は十分な警告です。この予報を、避難確保計画の規定にかかわらず体制強化を行わなくてよいという意味に取り違えたというのでしょうか?

豪雨で14人犠牲の特養ホーム 「千寿園」仮設12日に再開 https://www.nishinippon.co.jp/image/300044/