熱海市の土砂災害、斜面に大量の盛土があったということです。土砂災害防止法は、できてからもう20年になりますが、
この法律に基づく土砂災害(特別)警戒区域の指定は、近年になってバタバタと行われたものです。熱海市の開発行為はその前に行われているようです。
行政の防災、よくやっていますが、ちぐはぐな点があります。避難情報が適切なタイミングで発表されないことはよくあることです。「自分の命は自らが守る」のが第一です。命にかかわることは、「おまかせ」というわけにはいきません。
防災は、住民ひとりひとりの目線で見て再構成されない限り首尾一貫したものにはなりません。行政から住民へのメッセージは、間違っても「黙って指示に従いなさい」という調子にならないように注意する必要があります。
これはメディアにもいえることです。最近、「警戒をお願いします」というメッセージが多く聞かれます。住民はお願いされてそれに盲目的に従うお客さんでありません。メディアの役割は情報を提供することにあり、指示することではないはずです。