予報と防災の間のギャップは意思決定過程に
あります。情報と行動との媒介項で、カーネマンのいうファーストとスロー(熟慮)があります。この意思決定はカーネマンのいうファーストでないといけません。平時に熟慮(スロー)によって決めておいたことを、緊急時に機械的に適用すれ […]
米国はコロナで、医療の発達と国民の保健衛生との間の深刻なギャップを
露呈しています。ギャップの原因は医療保険と医療費です。予報はタダですが、予報と防災の間にも深刻なギャップがあります。その原因は意思決定過程にあります。
医療がどれだけ発達しても、国民の保健衛生に役立つとは
限りません。コロナがまざまざと見せつけているところです。同様に、予報がどれだけ発達しても、防災の役に立つとは限りません。予報という薬を患者のために処方する機能が必要です。
中国の長江中上流域ですごい雨が
降っているようです。浸水・土砂災害とともに心配になるのが三峡ダムなどのダム群です。ダムは壊れなくても、緊急放流があると、下流で水位が急上昇し河川氾濫の危険が発生します。
津波を伴う地震で、地震が起きてから
津波が来るまで、多少なりとも時間があります。「運命」を認知してから行動を起こすまでの猶予時間をリードタイムといいます。危機対応のキモはリードタイムを確保することにあります。
コロナで、医療のデジタル革命が喫緊の課題として
浮かび上がってきているそうです。防災の場合はどうでしょう? 情報伝達のIT化は進んでいますが、デジタル化には別次元の意思決定過程の事前の決め事が必要になります。
一昔前のアニメに「おまえは、もう、死んでいる」というおきまりのせりふが
ありました。ビーチにいるひとの運命は地震が起こった時点でほぼ決まっています。しかし、この運命を認知できさえすれば助かる道が残っています。
緊急時の行動を決める思考回路(ファースト)の誤りや偏見を防ぐ方法のひとつが
伝承でした。もうひとつあります。平時に熟慮(スロー)によって決めておき、緊急時にはそれを機械的に適用することです。考えるのは平時、緊急時は行動です。
今年2つめの台風が発生
しました。日本に影響はないようですが。温暖化の時代、台風にも変化が予想されます。まだ研究者の間でコンセンサスは得られていませんが、変化を予期しておくことは大事です。昨年の15号もこれまでなかったタイプです。